2017年1月9日月曜日

年頭のごあいさつ 医療法人宙麦会 理事長 肥田裕久

 みなさま新年おめでとうございます。

今年も始まりました。ひだクリニックは11年の時を過ごしました。その間に様々なことがありました。昨年でいえば、ひだクリニックセントラルパークの休院と再開。新たな有為な人材と出会い、また、幾人かとお別れをしました。これは世の常の事でありますが、それでもその積み重ねに月日を感じます。今年の干支にならえば、烏兎匆匆(うとそうそう)という四字熟語がありますが、これは「月日の経つのが慌ただしく早いさま」をいいます。まさにそのような11年間でもありました。開院時また開院前の写真をみることが最近多くありました。数多くの写真をみながら、11年前の青臭い精神科医療の理想を思い出しています。

1918年、今からおおよそ100年前。日本の精神医学と精神医療の創始者の東京帝国大学(当時)教授呉秀三は、その著書「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」で、「我邦十何万ノ精神病者ハ実ニ此病ヲ受ケタルノ不幸ノ外ニ、此邦ニ生レタルノ不幸ヲ重ヌルモノト云フベシ」という有名なことばを残しています。
これは病気になったという第1の不幸と、施策不備や偏見という第2の不幸にさいなまれているということに他なりません。100年前のことばだが、はたして過去のことばとしていいものでしょうか。到底そうとは思えません。

宙麦会のミッションが精神障害者の地域生活や就労支援ですから、余計にそのように感じてしまうのかもしれません。鳥瞰的に目を向けると、精神科疾患のみならず、2025問題をはじめ、様々な身体疾患のためになんらかの問題を抱えながら地域で生活する事の困難に遭遇します。

病気があってもなくても、認知症になってもならなくても、精神障害があってもなくても、その人なりの当たり前の日常を送り、当たり前の喜怒哀楽を感じ、当たり前にその人生を終える。この当たり前を実現していくための方法の模索の11年だったと思います。施策に万全はなく、不備をかこっても仕方ありませんが、指を咥えて見ているだけでいいのでもありません。この指を加える事を良しとしなかった11年間でもあったと思います。

宙麦会グループの職員は、青臭くあってほしいと思います。わたしたちは青臭いままで「青臭いプロフェショナル」を目指したいと思います。50年後の精神科医療を変えていくために、青臭いわたしたちがまだまだやれることがあると思います。

どうか今年もよろしくお願いいたします。

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流山市, 千葉県, Japan
千葉県流山市にある医療法人です。ひだクリニック、ひだクリニックセントラルパーク、訪問看護ステーションスピカなどを運営しております。